楽天がドイツのネット通販大手を買収したとのこと
楽天は28日、ドイツのインターネット通販大手、トラドリア(バンベルク市)を27日付で買収したと発表した。楽天がネット通販事業で海外進出するのは、これが8カ国・地域目。トラドリアはドイツのほかにオーストリアでも事業展開しており、楽天は同社を足がかりに「東欧市場にも進出する」(三木谷浩史社長)狙いだ。
トラドリアの発行済み株式の80%を創業者から取得した。買収額は明らかにしていない。同社はドイツのネット通販市場で、米アマゾン・ドット・コムと米イーベイに続き、流通総額で3〜4位につけている。設立は2007年。約4400の加盟店を束ね、800万商品を取り扱っている。
ブランド名は当面トラドリアを使うが、1年以内に「楽天」に改める。トラドリアの現経営陣はとどまり、楽天は幹部社員など数人を派遣する見通し。
楽天は昨年、仏ネット通販最大手「プライスミニスター」を買収。欧州にネット通販子会社が2社そろったことで、「国際電子商取引」も始める。フランスとドイツの店舗が互いの仮想商店街に出店したり、フランスやドイツの消費者が国をまたいだ個人輸入がしやすい仕組みを整える。また日本の「楽天市場」との間でもこうした国境を越えた取引を本格化する。